ピアノの世界的名器スタインウェイ!コンサート界でシェア98%を誇る魅力!残りの2%とは!?

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  • 最終更新日:2018年04月17日
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スタインウェイ&サンズ

コンサートでピアノを聴く場合、ソロにしろ協奏曲にしろ、圧倒的にスタインウェイのピアノが選択されています。スタインウェイは現在我々がピアノを聴く上でのスタンダードとなっています。

クラシック愛好家は、世界三大メーカーと呼ばれるピアノメーカーを知っています。もちろんスタインウェイも入っていますが、スタインウェイを除く二つのメーカーはあまりコンサートでは使用されていないのが現状です。

私に限らずほとんどの人たちが、なぜこんなにも偏りがはなはだしいのか、他のピアノメーカーのピアノがそんなにひどい音なのか、疑問に思っているはずです。

クラシック音楽界において圧倒的シェアを誇るスタインウェイ!その概要と特徴、他のライバルメーカーとの違いや、何がそんなに差をつける要因なのかをひとつひとつ説明していきたいと思います。

スタインウェイのコンサート使用率98%

スタインウェイのコンサート使用率98%

少し前のデータになりますが、2008年から2009年に全世界で開催された著名ピアニストのピアノ協奏曲で253回中250回スタインウェイが使用されました。

コンサートでの使用率は驚きの98%!!

残りの3公演がどこのメーカーのものだったのかとても気になりいろいろ調べましたが、突き止められませんでした。残念!

2018年のスタインウェイの公式ホームページでコンサート世界シェア98%と書いているので、今でもその数字は正しいようです。

 

それにしてもそこまでスタンウェイのシェアが高かったとは思いませんでした。

スタインウェイ&サンズ

スタインウェイ&サンズ

創業者はドイツ人のハインリッヒ・エンゲルハート・スタインヴェグ。
現在では世界的に知られるクラシック界の超一流ブランドです。スタインウェイがなぜそこまでのピアノメーカーになったのか、少しだけその歴史をみていきましょう。

スタインウェイの歴史

スタインヴェグは当時、家具製作者でしたが音楽の素養と木工技術を生かし、1836年に自宅の台所で第1号のグランドピアノを完成させます。超有名ピアノメーカーであるスタインウェイの歴史はここから始まりました。

その後481台のピアノを製作しましたが、ヨーロッパの政情不安から長男セオドア一人を残し一家はアメリカへと移住する事になります。
1853年、名前をヘンリー・エンゲルハート・スタインウェイとアメリカ風に改名し、3人の息子たちと共にアメリカ、ニューヨーク州にSteinway&Sonsを創立しました。

ここで作られた最初の製品の製造番号が483です。このピアノは今メトロポリタン美術館に展示されています。因みに1836年の第1号も同美術館に展示されているそうです。

長男のセオドアは音響学と物理学を学び、数多くのピアノ構造上の特許を取得しています。スタインウェイが取得した125の特許の内、長男セオドアによるものが46もあります!次々と改良を加え人気を不動のものとしたスタインウェイ&サンズ。ヨーロッパのピアノブームにも助けられ1880年に祖国ドイツのハンブルグにも工場を開設するに至りました。

昔からピアノ1台の完成に1年以上掛け、職人の手で1台1台丁寧に作られています。2015年までの生産数は602,800台までに達しました。

そしてクラシックのみならずジャズ、ポップスでも優れた音楽家達に気に入られ、今のように他を寄せ付けないピアノメーカーとして成長してきたのです。

スタインウェイの音の特徴

スタインウェイはよくフレーム(鉄骨)で鳴らすと表現されます。パワフルで遠くまでよく響く音、輝かしい高音、ピアニストの弾き方による音色差がほかのブランドに比べ小さいことが特徴です。

ピアノの筐体そのものを響かせて出す音は暖かみを持つようで不思議な魅力があります。いろいろな機関、団体からそのピアノクオリティーの高さに対して様々な賞を送られています。

コンサートでのピアノ選択

スタインウェイ&サンズ

ピアニストは基本、ホールに備え付けのピアノから選択してコンサートに臨みます。クラシック音楽専用ホールは全て複数台のピアノを備えているのが当然です。

たとえばサントリーホールにはスタインウェイ4台、ベーゼンドルファー1台の計5台準備されています。ピアニストによって違いますが、スタインウェイを希望するピアニストは4台のピアノをステージまで運んでステージ上で全てのピアノを軽く弾いてその日に使うピアノを選択し、調律して貰います。

基本的にホール内のリハーサル室や、指揮者などの控え室には必ずグランドピアノが置いてあり、サントリーホールにも本番用グランドピアノ5台の他、リハーサル室に1台、楽屋には4台置いてあります。公表はされていませんがおそらくスタインウェイかと思われます。

世界中のコンサートホールや録音スタジオのスタインウェイのシェアは90%以上だそうで、まさにピアノ界の巨人です。

スタインウェイ世界シェア98%の理由

 

スタインウェイから奏でられる音は、現代の大型コンサートホールでも十分に響渡り、なおかつダイナミックスも広く煌びやかなのが特徴です。

この音、この響きが好きだ!というピアニストが多数派であることが、コンサートピアノシェア98%という驚異の数字を保っていられる理由なのでしょう。

前にも記述しましたが、ピアニストの弾き方による音色差が小さいということが大多数のプロのピアニストにとって大きなプラスに働いています。

自分のテクニックが素直に反映されるわけですから、このコンサートピアノを使うのはいたって当然のことです。

これらを考え合わせるとコンサートピアノシェア98%も当然かと思われます。

スタインウェイの値段

  1. D-274 22,300,000円
  2. C-227 16,000,000円
  3. B-211 16,400,000円
  4.  

D-274が世界中で1番多く使われています。いわばこのピアノがコンサートホールのスタンダードモデルであるということです。

ピアニストたちのスタインウェイ賛辞

スタインウェイ

内田光子
「ここぞという時にスタインウェイは信頼感が高い」「私の知るピアノの中で最も万能な楽器」

アシュケナージ
「スタインウェイは、ピアニストが思いのままの音を実現できる唯一のピアノ。まさに夢のピアノ」

ラフマニノフ
「スタインウェイ様、コンサートでスタインウェイのピアノを弾くチャンスに恵まれ、大変嬉しく思っています。スタインウェイのピアノは全てにおいて完璧です」

エトセトラ、エトセトラ・・・

スタインウェイのライバル達

世界のピアノメーカーでは三大メーカーが有名です。1社目がスタインウェイ、そのほかにべヒシュタインとベーゼンドルファーが肩を並べています。最近は日本メーカーのヤマハ、河合楽器も三大メーカーに肩を並べるような存在となりました。

べヒシュタイン

べヒシュタイン

日本ではクラシックに興味のある人以外は知らないメーカー名だと思います。

スタインウェイと同じ1853年にカール・べヒシュタインがドイツで創業しました。スタインウェイがニューヨークで開業した年と同じというのが面白いところです。

戦後は連合軍に接収されましたが、ドイツに買い戻され、ドイツのザクセン州を製造拠点とし、べヒシュタイン=ドイツ製品という明確なモットーの基にヨーロッパ最大のピアノ企業に成長しました。

 

音の特徴はべヒシュタインは響板で鳴らすと表現され、スタインウェイとは対照的な落ちついた木の音(金属的な音がしない)です。落ち着いた上品な響きです。

ベーゼンドルファー

ベーゼンドルファー

1828年オーストリアのウィーンでイグナツ・ベーゼンドルファーが創業しました。数多くの音楽家達にピアノを提供し、特にリストとの出会いからその名声を広めることとなりました。

ベーゼンドルファーは箱で鳴らすと表現され、楽器全体が響いた、甘美な音が特徴です。スタインウェイと違い、ピアニストの弾き方による音色差が大きいです。

その響きは「ウィンナトーン」と呼ばれ、「ウィーンの宝」ともいわれています。
2007年11月にヤマハに買収され、今はヤマハ傘下の企業になっています。

ヤマハ

ヤマハ

1897年山葉虎楠が静岡県浜松にて創業しました。

スタインウェイのシェアを何とか少しでも奪おうと意気揚々なピアノメーカーです。バイク以外にも楽器作りにかけては超一流企業です。

楽器の量産化と手作りを両立させた会社でピアノだけでもその生産数は今までで(2016年)、なんと6,420,000台。スタインウェイが総数600,000台ですから一桁違います。ピアノの生産台数世界一の企業です。

量産化を実現させたおかげで品質がどれも均一となり、またピアノの値段が劇的に安くなり、ピアノの普及につながりました。世界シェアは32%とこちらも世界一!!

普通の家庭用アップライトピアノから超高級フルグランドピアノまで多様な種類を生産しています。

国内だけで見れば生産台数のシェアは約60%とダントツです。スタインウェイの背中を追う1番手はヤマハといえそうです。

河合楽器

河合楽器

1927年ヤマハから独立する形で静岡県浜松市に河合小市が創業しました。同業のヤマハと切磋琢磨し、日本の音楽普及に貢献しています。ピアノの生産台数はヤマハについで世界2位です。

アコースティックピアノの国内シェア約40%とヤマハと競い合っていますが、グランドピアノの世界ではようやく評価がヤマハに追いついたといった感じでしょうか。

yoshikiカワイピアノ

X-japanのYoshikiが使っているクリスタルピアノは河合楽器のものです。
値段:6,400,000円

ファツィオリ

ファツィオリ

パオロ・ファツィオリが1981年に創設した新しいピアノメーカーです。完全な手作りでグランドピアノを専門に扱い、年120台程度しか作製できないそうです。

新興ピアノメーカーですがピアニスト達の評判もよく三大メーカーと同じぐらい名前が浸透しています。

 

ピアノメーカーのもうひとつの競争

ピアノ

世界にはピアノだけでも数々の有名なコンクールがあります。ショパンコンクールが最も有名ですが、コンクールでのもうひとつの戦いが我々の知らないところで繰り広げられています。

それはコンクールで使用するピアノをどのメーカーにするかの戦いです。
たとえば1980年まで公式ピアノにはベーゼンドルファーが入っていましたが、その後はヤマハと河合楽器とファツィオリが採用されたことにより公式ピアノから除外されました。中でもヤマハは2010年の第1位のピアニストがヤマハ製を使用しそのクオリティを世界に示しました。

2015年のチャイコフスキーコンクール、ピアノ部門は1次予選通過者36名のうち26名がスタインウェイを選択(72%)し、ヤマハは36名中4名が選択(11%)しましたが、決勝では全員がスタインウェイを選択しました。

同じ年のショパンコンクールではファイナリスト10名が使用したピアノは、2次予選まで10名のうち7名がヤマハを選択し、3名がスタインウェイだったそうです。

ファイナルではヤマハ5名、スタインウェイ5名となり、最終結果は1位、3位、4位がスタインウェイ、2位、5位、6位がヤマハでした。コンクールの世界ではヤマハがスタインウェイを猛追しています。

スタインウェイの今後

以上見てきたようにスタインウェイは今後もコンサートシェアNo.1を維持していくことでしょう。スタインウェイの音に魅せられたピアニストがこの世界にこれだけ存在しているのですから。

ヤマハの猛追といってもまだまだほんの数%のはなし。数々の特許に支えられたピアノはそう容易く1位を譲ることはありえません。

我々聴衆はピアノコンサートでも、ピアノ協奏曲でもスタインウェイの音に魅了され続けていくでしょう。

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