プロピアニストになる為の教育費は一億円以上!?プロになるまでの道のりを徹底紹介!

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  • 最終更新日:2018年06月20日
  • kojiii
ピアニスト

昨今ではテレビでも音楽家・芸術家が取り上げられる事も多く、グッとジャズやクラシックなどが身近に感じられるようになりました。
ピアノやバイオリンなんてお金持ちの趣味でプロになる人はみんなお金持ちなんでしょ?という感覚をお持ちの方も多いかと思います。

正にその通り!!一流を目指すのなら楽器や環境を整えるのに数千万円から数億円という膨大な金額が必要になるケースがほとんどです。

音楽家になるには努力や才能だけでなくお金・時間と、本当に苦労が絶えません。ということで今回は一流音楽家誕生までの王道ルートを、実際にかかるであろう費用を交えながら紹介していきたいと思います。
音楽家といっても様々な楽器がありますから、今回はピアニストのソリストを目指すという前提で話を進めていきます。

音楽家になるには初期教育が大切

ピアノを弾く赤ちゃん

もちろんお金があればプロになれるわけではありません。日々の弛まぬ努力と才能が必要になってくるのは必然です。だからこそ音楽を学ぶのは早ければ早いほど良いのです!幼少期から可能限り音楽に触れさせる事で子どもの才能を開花させましょう!!

幼児期(3歳まで)の教育

言葉を理解する事のできない幼児期はまだ外に出して音楽を習わせるには早すぎます。しかし、音楽教育という観点では生まれてすぐから始められます。

世界的に有名なピアニストの多くは子守歌変わりにクラシックなどのピアノ演奏を幼児期から聴いているというのが王道です。

クラシックが好きな人はこどもと一緒にCDを聴くことも良いことです。とにかく良い音楽の中で子供を育てる環境を整えることが何より大切。

言葉を覚え始めたらピアノの鍵盤に触れさせて、ドレミファなどの音の違いを楽しみながら遊ばせてやることです。この時期は教室などではなく、とにかくご家庭でたくさんの音楽と愛情に触れさせる事が最善だと私は思います。

幼児期(3歳から6歳まで)

3、4歳になったらピアノ教室かリトミック教室に通わせましょう。リトミック教室とは『情操教育』『音感教育』『生活習慣』をこどもたちが自然に身に付けられるよう開発された教育法です。

早期の音楽教育は子供にとって非常に有益です。音楽面だけでも・絶対音感が身につく・音楽脳が作られる・耳が良い音楽を聴き分けられる能力、が発達します。

耳が良くなるということは脳の発達にとても良く、知能指数が10ポイント程度上がり、集中力、暗記力が良くなるなどの効果もあるそうです。

こどもの脳の発達は6歳までに90%ほどが完成するそうです。つまりこの時期に楽器を始めるのが音楽家への絶対的近道であり、王道のスタート時期になります。

「絶対音感」もこの時期を逃すと、身につかないとの説が多くあります。ただし音楽家にとって絶対音感は有ったほうがよいのは事実ですが、そこばかりに拘る必要もありません。相対音感がしっかりあれば音楽家にはなれます。

因みに少し古い新潟大学の調査ですが、絶対音感の持ち主は日本の音大生で約3割、ポーランドの音大生で1割、アメリカのイーストマン音楽院の学生で8%に過ぎなかったとの結果が出ています。

ピニストを目指すなら学校選びは大切

ピアノを弾く少女

こどもの素質が育ちはじめ、音楽家としての道を本格的に意識するようになってきたならば今後の学校選びも慎重に行なわねばなりません。こどもの才能を伸ばせるか否かはまだまだご両親に委ねられています。

学校の選択

一般に言われている音楽家の進学コースのなかで、最も有力なコースは以下のようになります。

  1. 音大付属小学校
  2. 音大付属中学校
  3. 東京藝大付属高校
  4. 東京藝術大学

小、中学校については個人指導を続けているならば、音大付属に拘る必要は無いかもしれませんが、やはり多くの音楽に触れる機会が増えればそれだけ後の感性やスキルに大きく関わってくるのは間違いありません。

これからは如何にして才能を伸ばして行くかの判断になります。個人指導してもらっている指導者に相談するのが一番かとは思いますが、とりあえずは藝大を目指すことを目標に頑張るのが王道です。

個人指導してもらっている先生によってはまた別の道があると思いますが、先生を心酔しているならその先生のいる学校に行くのがベストですし、個人の置かれた立場によって選択肢は多くあります。

まずはピアノの練習が一番ですが、通常の勉強も大切です。音楽高校、大学とはいえ一般科目の入試問題もありますので少なくとも平均点以上は取る位の勉強は必要です。

日々の練習がプロへの近道

ピアノの練習はとにかく毎日3時間は弾くこと。休みの日であれば8時間ぐらいは平気で練習できる気力と体力が必要となってきます。

毎日毎日練習を繰り返すことで身体が勝手に反応するぐらいまでのレベルに持っていかないとプロにはなれません!人より何十倍の練習をこなして初めて先が見えてくるようになってきます。

とにかく自分の音楽性、感性を伝えるためにはテクニックが必要です。プロとして活動するなら人より優れたテクニックがあれば売り出す時に重要なファクターにもなりますから。

学生の内にまずは最低でも「日本学生音楽コンクール」で入賞すること。このコンクールは小、中、高、大のそれぞれで自分の実力を見るいい機会になります。

次のステップで「日本音楽コンクール」優勝を狙いましょう。優勝すれば海外の名門音楽大学に留学という道も開けてきます。

留学で更にステップアップ

ジュリアード音楽院

「日本音楽コンクール」で抜群の成績を収めると、例えば『アメリカ/ジュリアード音楽院』『フランス/パリ音楽院』からの誘いがあります。

その場合は勿論奨学金が出るはずですから、お金の心配はそうしなくとも良いでしょう。誘われた先生についていくだけです。日本よりもより熱心に音楽に明け暮れる日々が待ち構えています。

声が掛からなくても、自分で留学できるならしたほうがよりベターです。プロを目指す音楽家たちの集まり、それも世界から集まってくるのですから、皆のレベルの高さに驚くでしょう。これがいい刺激になってより良い勉強が出来るはずです。

華麗なるソリストの道を目指して

ピアノのソリスト

ここまでくればようやくプロピアニストとしての道、そして世界が見えてきます。人生を賭けて行ってきた努力が実を結ぶかどうか、本当の闘いが始まります!

しかしプロピアニストと、その一段上のソリストとして一人で舞台に立つこととは、別の話です。あくまで世界を駆け回るソリストを目指しているので、そこは絶えず意識していきましょう。

コンクール優勝を目指す

ピアノの世界では「ショパン国際ピアノコンクール」を頂点に様々なコンクールがあります。「エリザベート王妃国際コンクール」「チャイコフスキー国際コンクール」も特に優秀なピアニストを輩出してきました。自分がどんなステップを思い描くかとても重要です。

いきなり3大コンクールを目指すのか、それとも国内のコンクールを経て、新人発掘の意味もある「ロン・ティボー国際コンクール」や、「ブゾーニ国際コンクール」に挑戦する手も有ります。入賞以上の場合、三大コンクールを目指さなくても、音楽マネージメント会社から声が掛かり、デビューへの道が開けることもあります。

とにかくどの道を歩むにせよ、テクニックに磨きをかけ、自分の音楽性も深さを増すように、先生の指示に従い、コンクールに立ち向かいましょう。1に練習、2に練習です。

ソリストとしての第一歩!

ピアノソリスト

上手くどれかのコンクールに入賞以上の成績を収めたとしても、その副賞として演奏会一回だけは開けますが、まだソリストになったわけではありません。

ソリストとしてデビューするためにはクラシック専門の音楽事務所に入らなければなりません。どこにするか、またマネージャーが誰になるのかは、運のあるなしですね。強力なプロモーターの下であれば、すぐにでもコンサート依頼があるでしょう。

余程の人で無い限りすぐに仕事は入りません。こればかりは事務所を信じて待つ以外ないことです。

ソリストになってからが大変な毎日です。コンサートは決まった場所でやるわけではありません。有名になればなるほど旅から旅の連続です。練習もおろそかには出来ません。毎日毎日の積み重ねが大切です。ソリストとして生きていくにはずっとこれの繰り返しです。

先生から離れ、何事も自分で切り開いていくしかありません。ここからものをいうのは、今までの練習の成果です。これだけ頑張って、歯を食いしばって勉強してきたのです。根性は鍛えられているはずです。

ピアニストの収入

ホームパティーに毛の生えたくらいの演奏会では数万円の謝礼がいい所です。名が知れ渡って世界的なピアニストのランクに入ってくれば、上限はキリがありません。世界に誇る一流ピアニストになるにはひたすら勉強あるのみです。本当に引退するまで練習は続けなければなりません。

最初は、プロオーケストラとの協演から始まるでしょう。このあたりで10数万程度でしょうか。日本のオーケストラで評判が良いと海外のオーケストラが招いてくれます。数十万になってきます。世界のトップオーケストラになると、ようやく桁が違ってきます。

ここまで来てようやくピアノだけで食べていけるようになります。そこまで行きつくかどうか、才能だけではなく、運も関係してきます。

1ステージ100万円以上のギャラを貰っているピアニストは世界でもほんの一握りです。そこを目指して頑張りましょう。

ソリストのその後

ショパン・コンクールで優勝してマルタ・アルゲリッチのようなクラスになるとほとんどの人が一生現役を通します。中村紘子もそうでした。

その高みにまで登れなかったとしても、日本には音楽大学、音楽短大、音楽専門学校と数多くの音楽学校があります。大抵はそのなかの教授、準教授、講師になる人がほとんどです。

音楽の個人レッスンをする方もいます。知名度があって、優秀なピアニストだった場合、高めの講習料が見込めます。

プロピアニストになれるかどうかはお金次第?

音楽教育にかかる費用

こども一人を音楽家にさせるにはかなりのお金が必要になります。はっきり言って一軒家を建てられるぐらいの金額です!!

絶対必須のグランドピアノ!!

プロを目指すのですから趣味で弾くようなアップライトピアノではいけません。グランドピアノが必ず必要です。あるレベルに達すると、アップライトピアノでは物理的に音が出せなくなってしまいます。1秒間に10回連続で同じ鍵盤を叩く性能がないのです。

さあどのレベルのピアノにしましょうか。YAMAHA、STEINWAY&SONS、KAWAI等様々なメーカーがありますが、奥行き160センチぐらいのモデルから200センチほどが家庭用の目安です。

値段は国産でも最低200万円台ぐらいのものが必要です。出来れば各大学でよく導入されている世界的一流ピアノメーカーSTEINWAY&SONSの物が先々を考えるには良いと思います。1000万円程度が目安です。

毎日練習するのですから、近隣への迷惑を考え、防音室も必要です。3畳ほどの広さで最低100万円。もっと広く最高の防音設備にするのでしたら300万円は下りません。

調律代も馬鹿になりません。年2回必要として4万円程度。その他部品交換、出張費なども含め20万円ぐらいはします。

幼児期から音大・留学までに掛かる費用とは

例として以下の場合をの金額を載せてみます。

  1. 3歳からの音楽教室代・・・総額約70万円
  2. 私立音大付属小学校学費・・総額約400万円
  3. 私立音大付属中学校学費・・総額約220万円
  4. 高校学費(私立の場合)・・総額約220万円
  5. 高校学費(藝大の場合)・・総額約40万円
  6. 大学学費(私立の場合)・・総額約820万円
  7. 大学学費(藝大の場合)・・総額約260万円
  8. ジュリアード音楽院・・・・総額約2700万円

※私立の場合、別途寄付金が必要となります。
※ジュリアードを除いて個別指導料は別途料金が掛かります。これは私立でも国立でも必要です。

トータルでかかる教育費

ジュリアードを除いて上記の総費用を計算すると、高校から国立の場合約1,000万円になります。私立高、大学を選んだ場合約1,700万円となります。ジュリアードも入れてもそれぞ3,700万円と4,400万ぐらいです。

「何だ、その程度か」と思う人もいるでしょう。学費についてはこの金額ですが、個別指導料と書いた別料金が馬鹿になりません。学校での個人レッスンは例えば1レッスン60分5万円とか掛かるものがほとんどです。これを週一だけやるとしても月20万円上乗せです。小学から高校までやるとして約2,900万円。

学校とは別に、高名な先生について、個人レッスンを高校まで続けるとなると、1レッスン60分50万円。週一で月200万円です。年間2,400万円。中学から習ったとして10年間約2億4千万円!

学校に行かせるだけならちょっと頑張れば出来ないこともない金額ですが、個人レッスン料は普通の家庭には無理があります。ここで示した金額より高額のレッスン料を取っている音楽家も少なくはないです。

しかし世界的なピアノ・ソリストを目指す以上、最も最適なものを選ばなければなりません。才能を伸ばすためには、お金には変えられないものがあります。

地方の方が上京した場合、ピアノの練習が可能な特別室がある部屋を借りないといけないでしょうから、その面でもかなりの負担になります

音楽家になることは現実に本当に生活費にゆとりのある家庭でないと難しいでしょう。

日々の暮らしでも細心の注意!

怪我に注意

ピアニストにとって指・腕・足は命です。そのためピアニストを目指すなら、普通の人ではまったく意識しない日常生活の中の小さな危険にも細心の注意をはらわなければなりません!!

幼児期は大人がしっかりフォロー

指や身体の怪我には気をつけてやらねばなりません。これは親の責任です。小さな頃の怪我なんて、と思われる方もいるでしょうが、そんな意識ではプロピアニストを育てる事はできません!しっかりとバックアップ体制を整えておきましょう。

学校生活における注意点

小学校からは必修科目である体育もできる限り欠席しなければなりません。バレーやバスケ等の『突き指』の危険があるスポーツなんて以ての外です!一生縁がないと思った方が良いでしょう。理科の実験なども気を遣うようにしないと、大事な指を怪我したら大変です。

勿論、体育会系の部活なんてありえません。文化系の部活なら怪我の心配はありませんが、はっきり言ってそんな時間が有るならピアノに向かって練習あるのみです。

友達作りもあきらめねばなりません。学校が終わったら、先生のところにレッスンに行くか、家で練習が待っています。本当にたくさんの物を犠牲にし、青春時代を全て音楽に捧げる気持ちでないと一流になる事は難しいです。

日常生活における注意点

包丁は手を傷つける危険性があるので触ってはいけません。料理やお菓子作りなどで鍋やオーブンなどで火傷の危険もありますから、料理もしないほうが無難です。料理もできないなんて大げさと思うかもしれませんが多くのピアニスト志望やプロピアニストは料理をしない事が多いです。

女性の場合、高いヒールを履くのも止めましょう。何といっても指や身体が大切ですから、極力障害になるようなものは避けるように。

それにプロに成るまでは休みがないと思って、日々生活しなければなりません。練習は一日休むと手の感覚が変わるといいますから。

まとめ

才能が有ってもまずはお金が無いと練習もままなりません。芸術家の中で音楽家になることが一番お金が掛かるような気がします。

ピアニストの場合、学校に行けばグランドピアノは借りられますが、弦楽器の人たちは学生でも数百万、プロだと億の単位の楽器を買わないといけません。

クラシック音楽家って、かなりの資産家の子女しかなれない職業なのですね。育てるまでにかなりの出費が必要となればしょうがないのでしょうね。

しかし我々聴くほうにとっては、関係のないこと。そこに良い音楽が鳴っているかどうかです。でももし自分が資産家であっても、我が子を音楽家にさせたくないですね。この記事のためにいろいろ調べて、音楽家になるのがどれだけ大変かが分かりましたから。

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