天下の「東大病院」権威失墜!患者激減!大赤字!経営破綻!!

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  • 最終更新日:2019年03月08日
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東京大学病院、経営破綻!

あの天下の「東京大学医学部附属病院」(以下、東大病院)の患者が激減し、大赤字になっている現状をご存知でしょうか。

2017年度は17億円の黒字でしたが、これは国からの運営交付金や補助金で穴埋めした結果で、実際には40億円の赤字でした。東大病院の人件費率は医業収益の50%で、現場の医師たちは安月給だそうです。赤字の根本原因はどこにあるのかを見て行きたいと思います。

東大病院の事業収入

東大病院の事業収入

東大病院の事業収入についてちょっと詳しく見てみましょう。数字も入れて、どうしてそうなってしまったのかを考察してみます。

東大病院の現状

東大病院が公表する2017年度の事業収入は593億円で、17億円の黒字ですが、病院の本来の売り上げである医業収入は440億円にすぎません。

残りは国からの運営費交付金39億円と補助金4.6億円、さらに資産見返負債戻入14億円です。これは国立大学時代の名残で存在する会計上の処理で、減価償却に見合う収益を同時に計上するものです。補助金や会計上の「かさ上げ」がなければ、東大病院は40億円の赤字です。

では、どこにコストがかかっているのでしょうか。病院経営のコストといえば、通常は人件費です。小児科や産科など患者数が少ない「不採算分野」を担当せざるを得ない地方の公立病院の中には、人件費率が80%を超える病院も珍しくありません。

ところが、東大病院の人件費率は低いものです。医業収益に占める割合は50%です。医師に関しては、2016年度の初期ならびに後期研修医を除く人件費が20億962万円でした。同年度の常勤医師(医員を含む、初期・後期研修医を除く)は730人でしたから、一人あたりの平均年収は275万円となります。医員が全て無給として、助教以上の563人に限っても、平均年収は357万円となります。

ちなみに、勤務医の平均年収は1,696万円です。東大病院の医師の平均年収を、その半額の800万円として計算すれば、少なく見積もっても医師の人件費として25億円を要します。つまり、東大病院の経営は、彼らが公開する財務諸表よりはるかに悪いものなのです。

患者数の減少

なぜ、東大病院の経営は、こんなに悪いのでしょうか。それは、東大病院に患者が来ないからです。『手術数でわかるいい病院2018』(朝日新聞出版)によると、2016年度に実施した東大病院の胃がんの手術件数は122件で、関東地方で17位です。トップのがん研有明病院(541件)の23%にすぎません。常勤医はそれぞれ12人と7人ですから、医師一人あたりの年間手術数は10件と77件になります。実に7.7倍の差です。

これはがん治療に限った話ではありません。循環器領域でも同様です。東大病院の心臓手術件数は234件で関東地方で25位です。トップは榊原記念病院で1,005件もしています。常勤医の数は6人と7人。医師一人あたりの年間手術数は39件と144件になります。実に3.7倍の差です。

この数字の持つ意味は大きいものです。これは患者あるいは紹介医の判断の積み重ねだからです。かつて大学病院が担ってきた高度専門医療の領域において、東大病院は専門病院に歯が立たなくなっていることを意味します。

東大病院の入院数、外来数が激減

東京都心部には、全国でもっとも多くの医療機関があり、生き残りをかけてしのぎを削っています。この傾向は東京で顕著です。全国の国立大学病院の中で東大病院が最も苦しい境遇にあるのも、ある意味で仕方がないのかもしれません。

東京の次に医療機関が多い大阪でさえ、がん研有明病院や榊原記念病院のような民間の専門医療機関はありません。

東大病院の凋落ぶりは数字の上からも明らかです。入院患者数は2008年度の39万6436人に対し2017年は35万8923人、外来患者数は2008年の80万931人に対し2017年は69万8780人と、右肩下がりが顕著です。

『選択』2月号で紹介された東大病院の内部資料によれば、昨年11月の病床稼働率は80.8%で、前年同月比でマイナス2.7%でした。2017年度上半期の東大病院の常勤医師数は1,026人で、医師一人あたりの売り上げは3,994万円でした。医師一人あたりの売り上げはがん研有明病院で約1億円、榊原記念病院で約1.9億円です。東大病院の生産性がいかに低いかご理解いただけるでしょう。

研究の生産性

東大病院は市中病院と違い、学生教育や研究も担います。生産性が下がるのはやむを得ない側面もありますが、42ある国立大学附属病院の中で医師一人あたりの売り上げが最下位であることも追記しておきたいです。

また、研究の生産性も決して高いわけではありません。全国の42の国立大学附属病院の中で東大は全体で5位です。トップの京大の7割程度の生産性。診療と研究のいずれの点においても東大病院は極めて効率の悪い組織となっていることが分かっていただけるでしょう。

東大病院は既に経営破綻

東大病院は既に経営破綻

東大病院の問題は、これだけではありません。野放図なハコモノ投資も目につきます。その中心が「病院地区再開発」と称し、敷地内に臨床研究棟や病棟などを新築していることです。

多額の借り入れ

『選択』2月号の記事によれば、2017年度、そのために119億円を支出しました。このうち52億円を補助金や財政投融資で賄い、不足する67億円を大学本部から借り入れました。債務償還と併せ、2017年度に本部から83億円を補填されました。過去の分と併せて、本部からの借り入れは総額138億円に達しています。

この状況は異状です。税理士である上田和朗氏は「東大病院はすでに経営破綻している。この状況で、将来の経営の手足を縛るハコモノ投資をする理由がわからない」といっています。

現状の改善策は

東大本部の財務状況を考えれば、いつまでも東大病院の尻ぬぐいは続けられません。東大は1兆1,324億円の資産を保有しますが、多くは処分できない土地や建物です。現預金は1,227億円にすぎません。転売可能な有価証券や美術品・収蔵品を併せても1,297億円しかありません。

2017年度の東大の経常収益は2,347億円で、このうち運営費交付金・補助金が929億円(42%)です。政府は国立大学への運営費交付金を毎年1%ずつ減らす方針を示しており、80年後にはなくなります。

東京大学は明治時代に国庫から大学基本財産にしかるべき金額を組みいれ、その運用益によって大学経費を賄う基金構想が議論されてきました。ですが、いまだに実現していません。東大の運用基金は2018年3月末現在で108億円で、運用益は9,100万円にすぎません。

東大病院を再生させるには

少子高齢化が進むわが国で、政府からの補助金に依存する東大の経営基盤は脆弱です。授業料を上げたところで、期待できる増収は20億円程度。東大が生き残るためには、赤字を垂れ流す病院を何とかしなければなりません。

東大の存続のためには、東大病院を何とかしなければなりません。その際、重要なのは国民視点で議論することです。東大病院の多くの診療科は国民にとって必要不可欠ではありません。

東大病院で無理にマイトラクリップ手術をせずとも、患者を榊原記念病院に送ればいいことです。経験の乏しい医師に手術されるのは患者も避けたいし、このような治療を止めれば、病院経営も改善します。

いっそのこと患者がこない不採算の診療科は閉鎖すればいいことです。看護師は他の病棟に異動すればいいから、雇用問題は生じません。結局、そのような診療科に固執するのは医師だけです。

このような状況はすでに職員も感じているようです。現在の東大病院は「お医者さんのやりたい放題」(東大病院職員)といいます。

東大病院は明治以来、先人が築き上げてきた国民の財産です。医学部教授たちの私物ではありません。どうすれば、この財産を次世代に引き継げるか、いまこそオープンに議論し、時代にあった在り方を模索すべき時だと思います。

まとめ

天下の「東大病院」がこんな状態とは思いもよりませんでした。国内ナンバー1というプライドが変化を嫌っているという面もあるでしょう。

本当にオープンに議論して何とか今のうちに再生しないと、将来大変な状況に追い込まれますので、一刻も早く手を打ってほしいと思います。

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