世界初のテリヤキバーガーとは!モスバーガー創業者「櫻田 慧」
- 投稿日:
- 最終更新日:2019年05月03日

テリヤキバーガーにライスバーガー、どちらもモスバーガーが発祥だって知っていましたか!?
今では海外でも愛されるテリヤキバーガーの元祖!それを生み出した日本発のバーガーチェーン『モスバーガー』!!
日本では完全に大定番となっているテリヤキを創り上げた人物とは一体どのような人物だったのでしょうか。
興味津々です!!
そこで!今回はモスバーガー創業者である櫻田慧(さくらだ さとし)氏を取り上げ、氏の哲学から、モスのコンセプト、苦闘時代、奮闘時代、現在のモスなどさまざまなエピソードとともにお送りしたいと思います。
いつも味わっているからこそ気になるし興味が湧く、そんなモスバーガーの秘密や豆知識、創業者の逸話がいっぱいです!
どうぞご覧ください!!
モスバーガー創業者「櫻田慧氏」
1937年1月19日 – 1997年5月24日、60歳没
10人兄弟の末っ子として生まれた櫻田慧氏は大学卒業後、証券会社に就職しました。
その後、皮革問屋へと転職。やがて自分で商売を始めようと考えます。
証券会社ロサンゼルス支店時代に食べた「トミーズ」の手作りバーガーをお手本に、1972年モスバーガー第一号店を東京都板橋区成増にオープン!!
モスバーガーの原点は奉仕の心!!
櫻田氏の言葉に、「お客さまに心から奉仕すれば、お金は自然に入ってくる。追いかけて無理につかみ取ろうとしてはいけない。モスバーガーチェーン最大の哲学は感謝の気持ち。共有すべき唯一の価値観は愛」があります。
フランチャイズ店のオーナーからもたいへん尊敬されていました。オーナーは語ります。
「櫻田会長のスピーチはいつも同じなんだけど何度聴いても、商売の本質を熱く語ってくれて涙がでるんですよ。そして店に戻ったら、「お客さまを大事にしよう」「おいしいものをお出ししよう」って、心から思うんです。
仕事をするなら、お客さまに感謝される仕事をしよう!!お客さまに感動を与えよう!!これが会長の口グセでした」
櫻田氏が尊敬や信頼されるのも、とても責任感が強く、誠実で愛にあふれている人だからこそ!!
「社会に貢献する仕事をすれば、利益は自然についてくる」櫻田氏の名言であります。
モスバーガー創始者「櫻田流」三か条!!
フランチャイズ店加盟希望のオーナー面接でも、「この仕事は儲かる仕事ではない」「とても厳しいのであなたには不向き」などのネガティブな発言を連発されたそうです。
そしてここからが櫻田氏の本領発揮です。
- 「約束は絶対守る」
- 「人の悪口を言ってはいけない」
- 「人のせいにしてはいけない」
ここでオーナー希望者に成功するためのマインドセットを施していると同時に、「絶対にモスバーガーをやりたい!!」「成功のためには苦労も当たり前!!」そんな情熱を持った人かどうかの見極めをしているのですね。
逆転の発想!マックの逆を行き続けたモスバーガー!!
アメリカのハンバーガーをどうやって日本式の食べ物にするか?最初の発想としてのスタートでしたが、大いに迷い悩みますよね。
どれをとってみてもマクドナルドに現状では勝てるはずがない。
ならばいっそのことマクドナルドの手法を逆に考えてみようとしたのです。
- マクドナルドが駅前の一等地に店を出すのならば、こちらは商店街の外れに店を出そう。
- 素早い提供を売りにするならばこちらは注文を受けてからの手作りをアピールしよう。
アメリカ発のハンバーガーをそのまま日本に持ってきて商売をしても、マクドナルドには勝てないし成功も難しい、その逆を行こうという凡人にはなかなか思いつかない発想、素晴らしい!!
モスバーガー創業時の大苦闘。櫻田氏の涙。
そんな櫻田氏も創業当初はたいへんな苦労を味わったのです。
「ハンバーガーの将来性には絶対の自信を持っていた」とはいうものの、商売を軌道に乗せるまでの苦労は並大抵ではなかったのです。
創業間もない時期は、櫻田氏自身は1日3時間の睡眠で毎日午前7時から午後11時まで1号店の切り盛りにあたり、まさに身を削りました。
72年秋にはついにぎっくり腰で倒れ、病床で涙をこぼします。
櫻田氏は語ります「あの時は本当につらかった。”戻って来いよ”というかつての同僚の誘いに乗ってしまおうかと思ったこともあった。」
そんなツライ状況下でも頑張ることが出来たのは、櫻田氏の信念ゆえだったのだと思います。
日本ハンバーガーの未来を託されたモスバーガー
事業の先行きに何とかメドが立ったのは73年3月に日大構内に出した2号店が繁盛し、1号店が軌道に乗ってから。
事業の拡大過程で、櫻田氏が他人の人生を預かる形になりフランチャイズオーナーも皆、櫻田氏の語るモスバーガーの未来にすべてを託したのです。
もうここまで来たら託すよりありませんよね、すべてを。
モスが本格的にフランチャイズ加盟店の募集を開始したのは73年のことでした。
奮闘!モスのハンバーガーができるまで!!
櫻田氏はロサンゼルスで食べた「トミーズ」のような味わい深いハンバーガーを作りたいと思い、さまざまな試行錯誤を続けていました。
「パティは日本人に親しまれているハンバーグをベースにしてはどうだろう」「もっと味に奥行きを出したい」と徹底して日本人の味覚や好みに合うハンバーガー作りにこだわり続けました。
ミートソースは「コク」に重点をおいて、フォンドボーなどを使って味のベースづくりからスタート。
それでもなかなか納得できず、試作を重ねた末にたどりついたのは、鶏ガラと豚骨スープという、まるでラーメン作りに必要とされるもの。
さらにコクとまろやかさを出すために炒め玉ねぎ、バター、乳製品、赤ワイン等を加えました。
そして最後は独自にブレンドしたスパイスで調整。
日本人の味覚に合うようさらに進化を遂げた、オリジナルミートソースが完成したのです。
モスバーガー誕生まで、試作から実に約180日もの月日が過ぎていました。
モスライスバーガーは政府の依頼から誕生した!!
皆さん驚くかも知れませんが、モスライスバーガーは実は当時の日本政府から頼まれたことがきっかけで作られたのです。
1980年代の半ばに差し掛かる頃、農林水産省が外食産業全体に「お米が余っているから、お米を使ったメニューができないものか?」そんな打診があったそうです。
そこでモスは考え抜き、お米を焼きおにぎりのようにするのはどうだろう?との発想を得ました。
そしておにぎりのような形を崩すことのないライスプレートの開発に2年、中にはさむ具材の開発に1年、計3年の月日を経て1987年に「モスライスバーガー」は誕生したのです。
素晴らしいパイオニア精神ですよね。このようなエピソードから分かるように、モスバーガーには櫻田氏のスピリットがしっかりと根付いているんですね。
世界初!テリヤキバーガー誕生の秘密
海外ではサムライバーガー等と名前を変え、世界中で愛されているテリヤキバーガーですが、このテリヤキバーガーを開発したのが他ならぬモスバーガーの櫻田氏なのです。
モスバーガーのテリヤキソースは、みそと醤油ををベースにしていて、とても細やかに調整されているのが特徴なんです。
時代の流行やお客の好みに合わせ、赤味噌や白味噌と醤油の味わいを強めて、切れ味を重視した時代もあれば、あえて余韻を長く感じられるようにした時代もありました。
現在は幅広い層の人たちがおいしく味わいやすいバランスのよさを意識し、しょうがやお酢が隠し味になっているんです。
始めはモスのテリヤキは「魚の照り焼き」のイメージが先行してしまい、全く売れなかったそうです。しかしそれを救ったのが、いつも新しいものに敏感な当時の女子高生たちでした。
彼女たちの口コミの影響も大きく、従来のハンバーガーにはない日本人に馴染み深いテリヤキバーガーの味わいは瞬く間に広がり、現在の定番となったのです!!
モスのテリヤキバーガーに特許はある?
日本発祥!モス発祥のテリヤキバーガー!さあ果たして特許はあるのでしょうか?
ハンバーグにテリヤキ味をつけてみたという発想は実に素晴らしいですよね。
しかしよほど特殊な製法を開発したとすれば別ですが、テリヤキ味の商品が出来たということのみなので、それだけでは通常特許は取れないのです。
テリヤキバーガーを開発したのが1973年ということもあり、特許権の効力である20年はとうに過ぎていることもあって、もしも仮に特許を取れていたとしても、特許権は失効していると考えるのが普通ですよね。
モスバーガーの野菜たちとマヨネーズ
モスバーガーの野菜は全て安心・安全な国産野菜類にとてもこだわり、生産者の顔が見えることにプライドを持っています。
モスのこだわり食材
- トマト
- レタス
- たまねぎ
- キャベツ
- ねぎ
- 大根
- ほうれんそうetc.
モスのマヨネーズはとても美味しいですよね。いったいどこのマヨネーズなのでしょうか?答えは、カロリーハーフタイプのマヨネーズだそうです。
モスバーガー・知られざる豆知識
モスのスタッフにはシニアの人たちも多く働いているのが特徴です。
スタッフの中には、80歳のスタッフも活躍しているのですよ。
シニアの人は仕事に取り組む姿勢が真面目で、人生経験を積んでいるからこそお客さまへの気遣いも、若者とひと味違う気遣いが出来るのです。
そしてお店の雰囲気も自然とよくなるのです!!
櫻田氏は愛と感謝と信念の人
櫻田氏は自らの信じる理想をフランチャイズ店加盟希望のオーナー面接で語り、同時にマインドセットを施し、結果的に自分を信じてついてきてくれる人たちに、幸せになって欲しいと心から思っていました。
それこそが「お客さまに心から奉仕すれば、お金は自然に入ってくる。追いかけて無理につかみ取ろうとしてはいけない。モスバーガーチェーン最大の哲学は感謝の気持ち。共有すべき唯一の価値観は愛」という名言です。
一部からは「櫻田教」「モス教」と揶揄されたくらいの求心力とカリスマ性のある人でした。
櫻田慧氏はハンバーガー界のスティーブ・ジョブズ!
そのパイオニア精神、新しいハンバーガーや新しいハンバーガーショップの創造、求心力とカリスマ性etc.かなりの共通点があることに驚かされます。
イノベーションや独創性など、これからいくつもの世代に渡って、起業を考えている人のみならず、生き方に迷い悩んでいる人へも影響や刺激を与え続けてくれるのです!
どうしたモスバーガー!?現在苦境の真っ只中!!
お客の減少傾向に歯止めがかからない現在のモス。
「美味しいけど値段が高い」「コストパフォーマンスがわるい」「ハンバーガーショップなのかハンバーガーレストランなのか中途半端な印象」「ドリンク込みで800円超えるのに空腹が満たせないガッカリ感」etc.お客の意見は実にきびしいですね。
天国の櫻田氏も悲しんでいるのではないでしょうか。
苦境のモスへ応援メッセージを送ります!日本発ハンバーガーショップとして、そのパイオニア精神と櫻田氏が遺したモススピリットを発揮して、頑張れ!モスバーガー!!