アマチュア無線の免許取得から開局・運用、アマチュア無線の楽しみ方まで徹底的に紹介!!

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  • 最終更新日:2018年03月30日
  • kojiii
アマチュア無線

街中を歩いていたり、電車に乗っている時に車窓からテレビのアンテナとは違って、タワーの上に馬鹿でかいアンテナが立っているのを見かけたりしませんか?

その多くがアマチュア無線局のアンテナです!アマチュア無線って皆さんご存知でしょうか?ハムとも呼ばれます。

20年前ぐらい前までは“King of Hobby”といわれていて、かなり多くの方が「CQ、CQ(アマチュア無線用語で誰か交信してくださいの意味)」と電波を出していたのですが、最近では少数派の趣味になってしまってとても残念です。

そこで初心者と、かつて活躍していた人にまたカムバックして貰えるように、現在のアマチュア無線の楽しみ方をご紹介していきたいと思います。

そもそもアマチュア無線とは

アマチュア無線とは

電波法に定めるところのアマチュア無線とは「金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術に興味を持ち、正当に許可されたものが行う自己訓練や通信及び技術的研究の業務」と規定されています。

趣味といっても、限られた資源の電波を使うのでアマチュア無線技士という資格が必要です。上位から第1級~第4級までの資格があります。

  • 第1級 アマチュア無線に許可されている全ての業務が可能
  • 第2級 第1級と同じであるが、空中線電力200ワット以下
  • 第3級 使用できる周波数が限定され、空中線電力50ワット以下
  • 第4級 さらに使用できる周波数が限定され、空中線電力が10ワット以下
       

※空中線電力とは簡単にいうと出力のことです

通信士などのプロの資格でもアマチュア無線はできますが、それらを含めると複雑になってしまうので、ここではあくまでもアマチュア無線技士に限った話とします。

 

特に今回は初心者向けに限定して第4級アマチュア無線技士の資格取得に合わせた説明とします。

電波を出すまでの流れ

運用にいたるまでの流れは以下のようになります。

  1. 無線従事者免許取得
  2. 無線機購入
  3. 無線局開局申請
  4. 運用

ひとつひとつ簡単に見ていきましょう。

無線従事者免許を取得

アマチュア無線 無線従事者免許取得

無線従事者免許を取得する方法は2つあります。
国家試験を受験する方法と養成講座を受講する方法です。

国家試験を受けるのが簡単でお金も節約できますのでお勧めです。
書店で過去問のあんちょこを買って暗記するだけでばっちり合格できます。
過去問とほぼ同じ問題が繰り返し出題されますから簡単です。

それでは早速見ていきましょう!

国家試験を受験する方法

東京で第4級アマチュア無線技士の資格取得を目指す場合、毎月第三日曜日に実施されています。詳しくは公益財団法人 日本無線協会のホームページに載っていますので参照してください。

第4級アマチュア無線技士の国家試験の流れ

1.「無線従事者国家試験申請書」一式を日本無線協会かアマチュア無線の専門店で手に入れます。

2.住民票の写し、写真2枚(300×250mm)受験料(5000円ぐらい)を郵便局で支払いその証明書、試験結果通知用はがきの切手1枚を用意します。

3. 国家試験申請用紙に必要事項を記入し一式を日本無線協会に送付します。
※ここまでの手続きは電子申請する事もできます。

4.日本無線協会で受理されるとすぐに受験票が郵送されてきます。

5.指定された受験日に国家試験を受験します。「無線工学」と「電波法規」の2種類で全てマークシート方式です。時間はふたつ合わせて1時間です。
※試験結果は試験後に試験場で確認、またはインターネットでも確認可能。

6.3日ほどで試験結果通知書が自宅に届きます。

7.試験に合格ならば次に「無線従事者免許証申請書」一式を入手します(1.と同じ場所で販売しています)。写真1枚(300×250mm)と収入印紙1750円分を準備します。

8.「無線従事者免許申請書」に記入し、一式を関東総合通信局に郵送します。簡易書留がおすすめです。
※この部分も現在は電子申請できるようになっています。

9.約3週間後に「無線従事者免許証」が郵送されてきます。これで晴れて第4級アマチュア無線技士です。

※現在は当日受付もやっており、午前の試験に落ちた方が午後の試験を受けるのも可能という話です。日本無線協会のホームページを見るか問い合わせをしてください。

養成講座を受講する方法

第4級の養成講座は日本アマチュア無線振興協会(JARD)や無線機ショップで月3回ほど開催されています。2日間で「電波法規」6時間「無線工学」4時間の講習を行い、最後に終了試験(1時間)を行って、合格すれば国家試験で合格したと同じ扱いとなります。JARDのホームページに養成講座が載っていますので参照してください。ただしこちらは少々値段が張って2日間で2万1千円かかります。

ここで合格したら後は国家試験を受験する方法の(7)以降の手続きをして「無線従事者免許証」を手に入れてください。

注意すべきこと

国家試験に合格しても、養成講座で合格しても、まだ第4級アマチュア無線技士ではありません。合格から3ヶ月以内に「無線従事者免許証申請」を行わないと合格自体が無効になってしまいますので注意が必要です。

早めに申請するようにしましょう。

2.アマチュア無線の無線機を手にいれましょう!

アマチュア無線

無線機ショップで購入する場合

アマチュア無線はその資格によって使用できる範囲が違っているので、第4級アマチュア無線技士用の無線機を購入しましょう。

自分の運用スタイルやどうアマチュア無線を楽しむかによって無線機の種類が違ってきますので、将来的なことも考えながら購入しましょう。

自分の懐具合とも相談しなくてはなりませんね。無線機は結構高くて、安くて3万円、最高級のものでは100万円を超えるものもあります。

昔の無線機を中古で購入して使用することも可能ですが、最近では電波の質に対して厳しくなっていますので、現在でも使用可能か調べてから購入するようにしましょう

無線機を自作する場合

購入する場合でも記述しましたが、電波の質の問題や空中線電力などが第4級の資格範囲かをしっかり測定して製作しましょう。

キットとして売られているものもありますから、それを利用することも可能です。

自作した場合は次に記述する「無線局免許申請書」の書き方が違ってきますので注意しましょう。

アンテナの準備も必要です

無線機に対応したアンテナも必要になってきます。また開局申請書にも記入する必要がありますので、準備しておきましょう。

無線機ショップで購入できますし自作でも大丈夫です。

アンテナも正規メーカー品だと結構な値段ですので、そのお金も気にかけておきましょう。アンテナと無線機を結ぶ同軸ケーブル、接続プラグなど小物も必要になります。アマチュア無線の専門雑誌『CQ ham radio』などに広告が載っていますので一度目を通しておくのもいいかと思います。

3.アマチュア無線局の開局申請をしましょう!

アマチュア無線 開局申請

「アマチュア無線個人・社団用開局用紙」を書店か無線機ショップ、または日本アマチュア無線連盟(JARL)で購入します。開局申請に必要な書類一式が揃っています。

JARLまたは管轄の総合通信局のWebサイトからでも入手可能です。

無線機を購入された方は無線機についている「技術基準適合証明番号」を「工事設計書」記入するだけで良いので簡単です。

無線機を自作された方は無線機の「無線設備の技術基準適号証明」を受けなくてはなりません。前述のJARDで行っていますので必要書類と申請料4000円がかかります。

申請には4300円の収入印紙を貼り、免許状の返信用の封筒(切手貼付しておくこと)など書類一式を管轄の総合通信局に郵送します。

申請書に不備がなければ約1ヶ月で「無線局免許状」が届きます。無線局のコールサインもここで決定されていますので、いいナンバーだと嬉しくなります。

無線機の台数分「無線局免許証票」(1センチ角ほどのシール)が同封されているのでこれを無線機の適当な部分に貼付しておきましょう。

昔アマチュア無線をやっていた方は、無線局免許状などが残っていれば、思い出のある旧コールサインを割り当てて貰うことも可能となりました。ただし既に再割り当てされていないことが前提です。

「無線局免許状」は無線機のある場所に掲げておく必要があります。車載の無線機(モービル無線局といいます)の場合でも、出来る限り車に積んでおくのがいいです。家とモービル両方の方もトラブル防止のためにも本当は持ち歩くのがベターだと思います。

現在では無線局開局の申請も電子申請可能となっています。

4.無線局開局です!!

無線局開局

無線機もアンテナも設置し、無線局免許状も送られてきました。いよいよ電波発射可能です。いえいえ、ちょっと待ってください。

「法規」で勉強しましたね。無線局にはそのほか「電波法令抄録」を備え付けて置かねばなりません。交信した記録をするログブックも必要です。これらも大きな書店、無線機ショップで販売しています。また交信確認票(通常QSLカードと呼びます)も準備OKですか?大丈夫なら先に進みましょう。

まず、これから交信したい周波数を選び、ちょっと聞いてみましょう(アマチュア無線家の間ではこのことをワッチといいます)。 混んでいる周波数帯もあるし、まったく静かな周波数帯もあります。

交信している様子を聞いていると、聞きなれない言葉が飛び交っています。

アルファ、ブラボー?QTH、QRA?FB、WX? これらはアマチュア無線で用いる欧文通話表やQコード、ハム言葉(例えばアルファはA、QTHは場所、FBは素晴らしいの意味)です。

これらハム用語などは書店でアマチュア無線用例集などが販売されていますから1冊買っておくのがおすすめです!図書館で借りてきて一読するだけでも問題はないです。

数回交信するとすぐに慣れてしまいますから。

自分の声が電波に乗って飛んでいると思えば、不思議でもあり、楽しみでもあり、電話で話をするのとは違った感覚があります。またそれが無線の醍醐味でもあるのです。

さあ、怖がらずに自分から「CQ、CQ」と電波を出してみましょう。 最低限相手のコールサインとシグナル(電波の質と強さ)の交換が出来れば交信成立です。

近隣の友人がアマチュア無線家なら一度見学させて貰うのも参考になっていいと思います。 現在ではゲストオペレーター制度というものもあり、友人の無線機で交信することも可能になりました。

アマチュア無線の楽しみ方

アマチュア無線の楽しみ方

アマチュア無線は通常の交信を行うのがごくごく普通のことですが、それだけでも楽しいのですが、ほかにもいろいろと楽しみ方があります。

遠距離通信をひたすら追い求める!

海外の各地のアマチュア無線家と交信、特にレアな国、地域を追い求めることも楽しいです。第4級でもアメリカやオーストラリアなどは楽に交信できますが、アフリカとかヨーロッパとの交信はなかなか難しいです。アンテナを良いものに替えるとか上級の免許を取って出力をアップして挑戦していきましょう。

              

アワード(賞)をハンティングする!

簡単に取得できるアワードから、これって本当に取れるのかと思う難関なアワードまでいろいろあります。賞状がもらえる(有償の場合あり)ので無線局に飾っておくとちょっと鼻高です。

前述のJARLが発行しているアワードで一番簡単なものは、日本の北海道から沖縄まである全10ブロック全てと交信し、QSLカードを得るというものです。

第4級でも狙えて面白いのがJARLの発行しているJCC(日本の異なる市のアマチュア局と交信し、QSLカードを得ること)というアワードです。JCC-100(100市)からJCC-800(800市)まであり、JCC-100からだんだん増やしていくのが楽しみです。

現在は平成の大合併があってだいぶ市が減ったので、これから狙える最高はJCC-500まででしょうか。 世界の人がよく狙っているのがアメリカアマチュア無線連盟発行のDXCCというアワードです。世界100カ国と交信することが最低条件となります。第4級でも100カ国なら何とかなるはずですが、それ以上はやはり上級の資格が必要となるでしょうね。

コンテストに参加する!

JARLが主催するメジャーなコンテストから地方自治体が主催する面白いものもあります。コンテストは基本的に資格に関係なく誰でも参加できます。たとえばJARLが主催する「ALL JA コンテスト」は24時間でどれだけ多くの局と交信したかを競います。交信局数と獲得都道府県数を掛け合わせた得点で順位を決定します。第4級でも十分に戦えます。一度経験すると癖になるかもしれません。

QSLカードを収集する!

一般に交信した相手とはQSLカードを交換します。その人の個性が出ている面白いカードが届くとちょっと嬉しいです。QSLカードはアワード取得の証明書ともなります。QSLカードを転送するためにJARLに入会しましょう。何百枚でも各局に転送してくれます。いちいち手紙で送っていては経済的に大変ですから。

FOXハンティングを楽しむ!

文字通り狐狩りです。ある指定された範囲の中(せいぜい数百メートル×数百メートル)にFOXと呼ばれる電波を出す局が数局隠れていて、決まった電波を定期的に出します。ハンティングする側はそれを1局ずつ探し出し見つけた印を貰ってきます。全てのFOWを見つけ出し、決められたゴールにたどり着くまでの時間を競うものです。今あるポケモンゴーに似たものと思って貰えると分かりやすいでしょうか。

こんなことを楽しんでいるアマチュア無線家もいます!

月面反射通信

月面反射通信(EME通信と呼びます)

地球の無線局が月に電波を発射し、その反射を利用して交信する無線通信のことです。かなりの設備が必要ですのでほんの一部の人で行われているものです。

アマチュア衛星を使った交信

地球を周回しているアマチュア無線用衛星は10数個あります。この衛星に電波を送り、帰ってきた電波で交信するものです。衛星の自動追尾機能などの設備が必要でこちらも世界の少数派です。

アマチュアテレビ通信(デジタルTVとSSTVの2種類あります)

デジタルテレビと同一規格で交信するもの(デジタルTV)と約30秒かけて1枚の静止画像を送信するSSTVがあります。SSTV短波に乗せて通信できるため世界各国との交信が可能です。ただしこちらも設備の問題と高度の技術が必要なためかなりの少数派です。

アマチュア無線の世界へようこそ

いろんな地方の人と気軽に話が出来て、電話とは違った楽しみ方が味わえます。無線機を自動車に積んで移動しながら話をするのも楽しいですし、車外のアンテナも格好良く見えます。

使用する周波数帯によっては外国の人とも交信できますし、ハンディー機を持ってハイキングや旅行に行くのも楽しいです。

ぜひ資格を取って“King of hobby”アマチュア無線の世界を楽しみましょう。

※無線機ショップは秋葉原でも少なくなりました。Webで「アマチュア無線機」「ハムショップ」「無線機ショップ」などと検索すると見つかると思います。

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