MTGの超高額カード5選!一枚のカードで家が買える!?
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- 最終更新日:2020年06月19日

MTG(マジック・ザ・ギャザリング)は、世界初のTCG(トレーディングカードゲーム)として1993年に発売され、現在でも多くの人に親しまれプレイされています。
遊戯王やデュエルマスターズ、ポケモンカードのように国内・国外問わず、多くのTCGが人気を集めています。そんな様々なTCG達のいわば”原点”ともいえるカードゲームこそMTGです。
最近ではパソコンでも遊べるようになっています。技術の進歩はすさまじいですね!
長い歴史のあるMTGですが、今回はその中から驚愕せずにはいられない超高額カードをいくつか紹介したいと思います。
最高級車が買えてしまうほどの高額カードや、とある理由で値段が跳ね上がったカードについてを見て行きます。
MTGが価格高騰を続ける理由とは?
- カードの希少性
- 強力コンボの発見
- イラスト・イラストレーターの人気
希少性が高い
MTGには流通数の少ない、希少性の高いカードが多く存在します。
期間限定や一部地域での配布、最初期のカードパックのカード等入手方法は様々です。
コレクターも多いカードゲームだけにその希少性から超高額となるカードの存在が多く確認されています。
カードとの組み合わせ・コンボ
ゲーム内で使用可能な強力なコンボやシナジーが発見されたり、禁止制限改定により使える様になったカード等が古いカードや希少なカードだったりするととても高額なカードになります。
イラスト及びイラストレーターの人気
MTGの魅力はそのゲーム性だけでなく、カードに描かれる美しいイラストにもあります。
人気のイラストレーターさんの描いたカードだったりすると同じカードでもとても高額で取引される事もあります。
コレクターにとっては効果や性能だけでなく見た目も重要という事ですね!
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パワー・ナイン
1993年に発売されたMTGの最初期のカードセットの3種類(リミテッド・エディションα版(LEA)、リミテッド・エディションβ版(LEB)、アンリミテッド・エディション(2ED))に収録された9種類のカードの総称の事です。
9種類のカード達
- Black Lotus
- Ancestral Recall
- Time Walk
- Timetwister
- Mox Pearl
- Mox Sapphire
- Mox Jet
- Mox Ruby
- Mox Emerald
パワー・ナインについて
MTGの黎明期に作られたカードであった為に開発側がカードゲームにおける費用対効果のバランス・カード効果の格差等の考えが浸透していませんでした。そのため現在よりバランスが悪く、結果として強力なカードが生まれたのです。
カードのコストに対して強すぎるカード、弱すぎるカード等が多く存在したマジック黎明期においても飛び抜けて強大なパワーを持ち、その後のマジック史にも大きな影響を与えるに至った9枚であるため「パワー・ナイン」と呼ばれるようになりました。
これらのカードはゲームバランスを崩壊させる力を持っていたので、パワー・ナインを含む一部のカードは2EDの次に発売された3ED(リバイズド・エディション)のセット以降のカードセットには収録されなくなりました。
また、再録禁止といわれる「このリストに載っているカードは今後再販は行わない」といったリストに乗る事になりました。
この「再録禁止リスト」により昔のカードの価値が保たれています。
そしてパワー・ナインはその後作られる数多くのカードのデザインや調整に少なからず影響を与えました。これらのカード無しでは今のMTGはなかったかもしれません。
パワー・ナインの流通枚数
発売当時、これらのカードはそれぞれ2万枚ずつ程印刷されて世の中に出回りました。
しかし、現代に至るまでに無くしてしまった、捨ててしまった等の理由でその数は極めて少なく、美品で残っている物となるとその数は超極少です。
特にα版は800枚から1200枚程しか印刷されていないので、ちゃんとした状態で存在する枚数は更に少ないです。
パワー・ナインの取引価格
パワー・ナインはMTGの中でも群を抜いた超高額で取引されています!
そして、その中でも一番高額と言われているBlack Lotusは、流通数の最も多い2EDの物で100万円を超える高額で取引されています。一番希少価値の高いLEAの美品は2019年2月にeBayで行われたオークションで約1800万円という超高額な値段で取引された事が確認されています!
これ以上の値段が付くカードは全てのカードゲームを見渡しても殆どなく、これを超える金額のほぼ全てのカードは何かの記念でごく少数配られたカードや、大会の上位入賞のカード、エラーカード等になります。
また、とてつもない高額カードの為、多くの偽造品が出回った事もあります。もしこれから買う人はしっかり見極めて買う必要があります。
本物か否か、そのカードの状態等を鑑定してくれる専門の会社もある、まるで高価な宝石のような扱いを受けているのがMTGの超高額カードたちです。
パワー・ナインのショップ取引価格
Black Lotus
- LEA:600~800万円
- LEB:200~500万円
- 2ED:90~150万円
Ancestral Recall
- LEA:80~150万円
- LEB:50~100万円
- 2ED:20~50万円
Time Walk
- LEA:70~150万円
- LEB:40~80万円
- 2ED:20~40万円
Time Twister
- LEA:70~200万円
- LEB:40~120万円
- 2ED:20~40万円
Mox Pearl
- LEA:100~120万円
- LEB:40~90万円
- 2ED:15~40万円
Mox Sapphire
- LEA:150~250万円
- LEB:30~120万円
- 2ED:20~50万円
Mox Jet
- LEA:80~200万円
- LEB:60~120万円
- 2ED:15~40万円
Mox Ruby
- LEA:100~180万円
- LEB:30~70万円
- 2ED:20~40万円
Mox Emerald
- LEA:100~200万円
- LEB:50~140万円
- 2ED:15~50万円
Chaos Orb
このカードもLEA、LEB、2EDの3種類の最初期のカードセットで収録されたアーティファクトのレアカードです。
このカードの特徴はその効果にあります。
効果を要約すると「カードを今より30~40㎝程高い所から弾いて、カードが1回転以上したならこのカードが触れている戦場にあるカードを全て破壊する。」という現代のカードゲームでも群を抜いて異質な効果を持つカードです。
Chaos Orbについて
このChaos Orbというカードは現在ほぼ全てのカードが使う事の出来るヴィンテージという物をを含めてすべての環境で禁止カードに指定されているカードです。
効果からしてふざけているのか分からない効果を持っていますし、扱いに困るカードなので出禁になるのはある意味当然ともいえますね。
そんな無茶苦茶な効果でカードとして使う事の出来なくなっていたChaos Orbですが、「Old School Magic」というアメリカ南部や欧州の方で盛んな非公式の環境ではこのカードを使い易く効果を見直した特別な調整を加えて制限カードとして使う事が出来ます。
この効果はとても強力であり非公式のフォーマットで大きな需要があるという点、希少性がとても高いといった点を併せ持つ所から、今現在では超高額カードになっています。
Chaos Orb ショップ価格
Chaos Orb
- LEA:50~250万円
- LEB:20~50万円
- 2ED:6~20万円
余談
この効果を最大限に活かすために、カードをビリビリに破ってばら撒いた人がいたという都市伝説があります。(このカードに重なったカードを破壊する効果のため)
この話が本当かは定かではないですが、この都市伝説を元にして「アングルード(UGL)」というジョークカードのセットで「Chaos Confetti」というビリビリに破く事が効果に含まれたカードが作られました。
タルモゴイフ
タルモゴイフは2007年に発売された「未来予知(FUT)」というカードセットに収録されたクリーチャー・カードです。
公開当初は全く注目されていなかったが、後に大きく高騰したカードの代名詞としてよく取り上げられているカードです!
タルモゴイフの値段の推移
このカードはいまではとても強力なカードとして広く知られていますが、発売当初は今では考えられない位評価の低いカードとして見られており、500円もしない値段で普通に買えてしまったそうです。
安く取引されていた理由としては、自身のカードの能力としてその時存在しなかったカードを参照しているネタカードだととらえられていた事、強そうに見えないスペックをしていた事、他の強力カードの登場でそちらに注目が集まり、カードの使い方の研究があまりされなかった等の理由があります。
その為レアカードとしてはかなり安価で取引がされていました。
最初はそのような価格でしたが、発売されてから時間が経つとこのカードを研究して強さを評価する人が現れる、大会にもこのカードを主軸として扱うデッキが出てきた、あと少し足りないといわれていた所を補強してくれるカードが登場するなどして、大きく環境が変化しました。
その結果、安い値段で売られていたタルモゴイフは1万円を超えるとえも超高額で取引されるようになりました。
今では再録が繰り返されたり、他にも強力なカード、対策のカードが出て来たリ等で3000円程で買えるようになってはいますがその値段から今でも多く使われる強力さと、人気の高さがうかがえます。
世界に1枚だけの超特別なカードに!?
そんなタルモゴイフですが、2015年にラスベガスで行われたドラフトの大きな大会にて「Pascal Maynard」氏がタルモゴイフのFOILカードを引いてしまい、デッキには入らない物にも関わらずピックをしたという事がありました。
この様な大会のドラフトでマネーピックをした事で各方面から大きな反響を呼んだ他、大きな大会でピックしたカードには不正防止の為刻印が押される事となっており、刻印が押されたタルモゴイフは世界に1枚しか存在しないカードになりました。
後にこのカードは後にオークションに出されて、約180万円もの高額で落札され、落札金額の半分は出品者の好意により非営利のゲーマー支援団体に寄付されました。
タルモゴイフ ショップ価格
タルモゴイフ
- 販売当初:約500円
- 高騰後:約1~2万円
- 現在:3000~1万円
- FOIL:約5000~10万円
特別な基本土地
基本土地というカードは山(赤)、島(青)、平地(白)、森(緑)、沼(黒)、荒れ地(無色)の6種類あるカードの事です。
デッキを作る時には同じ名前のカードを一部の例外を除くと4枚までしか入れる事が出来ないのですが、基本土地は枚数に制限が掛けられていないカードです。
枚数制限なく入れる事が出来て、デッキの基本となるカードであるため大量に供給をされており、特にこだわらなければ10円あれば買えてしまうカードです。
基本土地カードは様々なイラストの物があり、それが人気のあるデザイナーに描かれた物、流通量が少ない物、期間、地域限定である物等は1枚でもとても高額なカードになります。
今回はそんな基本土地の中でも高額になった物の一部を紹介したいと思います。
土地カードにはもっと高額なカードは存在しますが、今回は基本土地に絞って紹介をさせて頂きます!
限定地域のみの期間限定配布!GURUランド
GURUランドとは1999年7月から2001年2月までの間に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト(MTGの開発会社)がプレイヤーによるマジックの普及のために行っていた「Guru Program」の中で配られていたカードです。
Guru Programは対象とされていた地域がアメリカ・カナダに限られており、配布期間も短かったため流通量がとても少ないです。
また、このGURUランドのイラストレーターがMTG界隈で有名な「Terese Nielsen」でした。
それらの影響でGURUランドは基本土地にも関わらずとても高額で取引されています。
GURUランド ショップ価格
GURUランド
- 山 30000~50000円
- 島 80000~100000円
- 平地 30000~40000円
- 森 30000~50000円
- 沼 40000~60000円
手違いによりごく少数の実出荷!サマーマジック
サマーマジックとは、1994年に発売された「3ED」のエラー・イラスト修正版として発売予定だったが、修正版にも関わらず多くのエラーがあったため販売が中止になり、全て廃棄される予定だった「Edgar]というカードパックの事、及びこれに関する事件をさします。
本来全て廃棄予定であった「Edgar」でしたが手違いにより2カートン(数には諸説あり)程出荷されてしまい。市場に出回る事になりました。
カードの収録内容等は殆ど3EDと同じでしたが、印刷の色調の違い、エラーカードの存在、流通量の少なさ等からくる希少性により、収録されているカードは全て超高額で取引されています。
特に人気のあるカードや、特殊なエラーカード等は100万円を超える値段で取引される事もあります。
基本土地カードは1パックから複数枚でる事もあって流通量は他のサマーマジックのカードよりも多いですが、それでもカードの絶対量が少なく基本土地としては超高額なカードとして取引されています。
サマーマジック 基本土地 ショップ価格
サマーマジック
- 山 35000~50000円
- 島 35000~70000円
- 平地 30000~50000円
- 森 30000~50000円
- 沼 35000~55000円
基本だけど基本じゃない。基本氷雪土地
冠雪のという名前のついた基本土地カードであり、それぞれ冠雪の山、冠雪の島、冠雪の平地、冠雪の森、冠雪の沼といった名前のカードになります。
このカード達は1995年に発売されたカードセットの「アイスエイジ(ICE)」に収録されたカード達で、基本土地と同様の能力を持つと共に、「氷雪」カードタイプを持つカードであり このカード達も4枚以上デッキに入れる事が出来ます。
このカードタイプのカードが出すマナは、それぞれの色に加えて「氷雪マナ」が要求されるカードのマナコストに当てる事が出来ます。
基本氷雪土地は基本的にこの氷雪ギミックが実装されているパック(モダンホライゾン:MH1、コールドスナップ:CSP、アイスエイジ:ICEの三種類のパック)のみに収録されているため、他の基本土地と比べて比較的高額な値段で取引されています。
特にコールドスナップ版のFOILカードが高く取引される傾向にあります。
基本氷雪土地 ショップ価格
冠雪の山
- MH1:50円
- MH1・FOIL:400~800円
- CSP:150~400円
- CSP・FOIL:2000~4000円
- ICE:200~500円
冠雪の島
- MH1:50円
- MH1・FOIL:800~2000円
- CSP:150~500円
- CSP・FOIL:3000~6000円
- ICE:300~800円
冠雪の平地
- MH1:50円
- MH1・FOIL:300~1000円
- CSP:100~300円
- CSP・FOIL:1500~3000円
- ICE:150~300円
冠雪の森
- MH1:50円
- MH1・FOIL:300~1000円
- CSP:50~200円
- CSP・FOIL:1500~2500円
- ICE:100~500円
冠雪の沼
- MH1:50円
- MH1・FOIL:300~1000円
- CSP:100~300円
- CSP・FOIL:1300~2300円
- ICE:100~400円
灯争対戦の絵違いプレインズウォーカー
これらのカードはイラストレーターの描いたイラストが要因で高騰したカード達です。
このカード達は2019年5月に発売された「灯争大戦(WAR)」というパックに収録された36種類のプレインズウォーカー(以後PW)のカードの事を指します。
このパックではPWというMTGのストーリーでも重要な者達について大きくピックアップをしており、その一環として一部のパックにのみ通常のイラストの他に日本のイラストレーターの人が描いた絵違い版PWカードが収録されました。
オリジナルアート版は入手何度が通常版よりも高い為通常イラスト版よりも高額で取り扱われる事が多く、コレクション性も高い物が多いので一部のカードはとても高い値段になっています。
今回はその中から特に高い値段の付けられていた4種類を今回は紹介します。
FFのイラストレーターが担当!「戦慄衆の将軍、リリアナ」
このカードはデッキのフィニッシャーにもなれるほどの強力さを持つカードであるため通常イラストの物でも1枚1500~2000円ほどで取引をされています。
このカードは日本語版イラストを担当した人が天野喜孝さんという超有名ゲームの「ファイナルファンタジー」のデザインを担当された方であり、世界的にも有名なイラストレーターで 日本語オリジナルアート版はとても高額で取引されています。
このカードは特に値段の差があり、FOIL版の絵違いだと数十万円で取引される事もあります。
戦慄衆の将軍、リリアナ
- 通常版:2000円
- 絵違い版:5~8000円
- 絵違いFOIL:約30万円
レアでもないのにこの値段!?「覆いを割くもの、ナーセット」
このカードは相手のカードを引く枚数を制限できるという凶悪な能力をもっており、ほぼ全てのカードが使える「ヴィンテージ」という環境で制限カードにかけられるほどのカードです。
このカードは強力な効果を持つカードではありますが、灯争大戦のパックでは1パックに必ず1枚PWが封入されている事からとても入手自体はしやすく、通常イラストの物は100円で買える程安価です。
しかし、ライトノベルやオンラインゲームのイラストを描いているイラストレーターの碧風羽さんにより手掛けられたオリジナルアート版は、そのイラストの美麗さから人気があり、アンコモンにも関わらずとても高額で取引をされています。
覆いを割くもの、ナーセット
- 通常版:100円
- 絵違い版:約2000円
- 絵違いFOIL:約3万円
パワーナインをも無力化!?「大いなる創造者、カーン」
カーンは「アーティファクト(MTGでは魔法の道具や機械に分類される)」に干渉する能力を持っているPWであり、相手がアーティファクトを起動できなくする能力等をもっています。
この能力が特に強力に働き色々な環境で使われるカードになっておりナーセットと同じく制限にかけられるほどのカードです。(このカードはあのパワーナインの内の6枚を無力化出来てしまう凄いカードです!)
そんなカーンですが、日本語オリジナルアート版は森下直親さんという主に「機動戦士ガンダム」のTCG等を手掛けてきた方が担当しています。
大いなる創造者、カーン
- 通常版:500円
- 絵違い版:約2000円
- 絵違いFOIL:約2万円
全てを扱う強大な力!「龍神、ニコル・ボーラス」
このカードは他カードに比べて出しにくいですが、ひとたび戦場に出てしまえば圧倒的な能力で盤面を制圧してしまう能力を持ちます。PWの力の源である「PWの灯」を他のPWから呪文で奪い取り、自身の能力にした設定を持つ為他の場に出ているPWの能力を使う事も出来ます。/
そんなニコル・ボーラスですが主にゲームに関わるイラストレーターの開田裕治さんによって描かれました。
パックの顔とも言えるこのカードは、絵違いの物であればかなり高額で取引されています。
また、このカードのみSDCCプロモという更に特別なイラストのカードが存在しています。
龍神、ニコル・ボーラス
- 通常版:500円
- 絵違い版:約1500円
- 絵違いFOIL:約1万円
- SDCCプロモ:約2万円
まとめ
今回は昔から高い値段のついていたカード、ある理由により突然値段が大きく変化したカード等、様々な物がある事を見てきました。
今回はカードゲームとして見たMTGとは違う視点、主に「金額」といった点に目を向けてカードを見てました。
凄いと思えたカードはありましたでしょうか?
また、今回紹介したカード以外にも高額なカードや素晴らしいイラストのカードは他にも沢山あります。
気になったらぜひ調べてみて下さい。
カードの値段については3月初めのMTGの総合情報サイトの「Wisdom Guild」さんに掲載されているショップ価格を参照させてもらいました。
その為現在とは値段が異なっている場合がありますがご理解のほどお願いします。